カローレアの金
「それは、どのような動きですか」

すぐさま歩みを進め、食堂の中に入った。
豪華な食事たちが女王を待ち構えていた。

「明らかになりません。どうもこちらを警戒してか、非常に慎重に動いているようです」
「ルイド様も相変わらずお元気なようですね。それとも血気盛んだというべきかしら」

女王は大臣によって引かれた椅子に座り、食卓につく。

「ルイド様の動向には細心の注意を払うように。ずっと大人しくしていただけるとは思いませんでしたが、ついにという感じでしょうか」
「というよりも、アレン王子に政権が渡るよりも早く取り返したいということではないでしょうか」
「あの方に政権が渡ったことは一度もありませんでしたけどね。取り返すも何もない」

ルイドは、ローズ女王が過去に剣でこてんぱんにした相手だった。
先代の王が亡くなった時、本来なら彼が継ぐはずだったその座をローズに横取りされたことを未だに根に持っていてもおかしくはない。
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