甘い誓いのくちづけを
「あのね、それだけ聞いてわからない方がおかしいと思うけど。それ、どう考えても瑠花に気があるじゃない」


「へ……?」


キョトンとすると、さゆりは呆れた表情のまま枝豆に手を伸ばした。


「話の内容が内容だったとは言え、彼氏といる時にいきなり声を掛けて来て、バーにまで誘ってるのよ?下心がなかったら出来ないでしょ?」


「そんな事ないと思うけど……」


「甘い!下心もないのに、ナンパよりもハードルが高い事出来る訳ないの!」


確かにさゆりの言う事も一理あるのかもしれないけど、理人さんに下心があったとはどうしても思えない。


「まぁ、記憶を失くす程飲んだ瑠花に手を出さなかったのは、紳士っぽく思えるけど……。でも、本当に何もされてないの?記憶、ないんでしょ?」


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