甘い誓いのくちづけを
隠し通すのが難しい事をわかっているあたしは、渋々さっきの事を話す事にした。


「……来週の日曜に会おう、って言われたの」


「それで?」


「……別にそれだけだよ」


他にも色々と言われたけど、それはまだあたしの胸の中だけに閉じ込めておきたい。


「……それだけじゃなさそうだけど、瑠花はOKしたんだ?」


そろりそろりと視線を逸らそうとしたけど、あたしの動向を見ていたかのように鋭いさゆりにさすがに驚きを隠せなくて、彼女を凝視してしまう。


「王子様は、いよいよ本気で姫君を誘惑するつもりなのかもしれないわね〜。それとも、もう誘惑されちゃったの?」


「ゆっ、誘惑って!」


慌てるあたしを見て、さゆりはまたケラケラと笑った。


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