甘い誓いのくちづけを
謎が多過ぎる男性(ヒト)で、知らない事もまだまだたくさんあって…


それらにどうしても不安を抱いてしまうけど、あの柔らかい笑みにも優しさにも嘘は一つも無いと思う。


だから…


不安要素よりも、自分自身が知っている理人さんの事を信じようと思った。


「さて、課長に怒られる前に戻らなきゃね」


そう言って立ち上がったさゆりは、あたしを見て思い出したように微笑んだ。


「あたしは、いつだって瑠花の味方よ」


無条件にそんな事を言ってくれる親友に、感謝の気持ちを込めて笑みを返す。


「ありがとう」


そして…


その優しさを無駄にしない為にも、今夜は自分(アタシ)から理人さんに電話をしようと決めたのだった――…。


< 229 / 600 >

この作品をシェア

pagetop