甘い誓いのくちづけを
生憎、今朝の空には雲が多い。
だけど…
どうやら、太陽はちゃんと確認出来たらしい。
「あの辺りだよ」
差し出されたグラスを受け取ったあたしに、理人さんが太陽の位置を教えてくれた。
そこにグラスを合わせて覗き込むと、瞳に映ったのは太陽と重なる月。
「綺麗……」
三日月の形をしたそれを目にして素直に感動を口にしたあたしに、理人さんがクスリと笑った。
「後20分くらいしたら、リングが観られるはずだよ」
「はい」
それまでベランダで過ごす事にして、二人で何度もグラスを覗き込みながら他愛のない話をしていた。
起きたばかりの頃には昨夜の緊張の余韻が残っていたけど、いつの間にかそれを忘れるくらい笑顔で過ごしていた――…。
だけど…
どうやら、太陽はちゃんと確認出来たらしい。
「あの辺りだよ」
差し出されたグラスを受け取ったあたしに、理人さんが太陽の位置を教えてくれた。
そこにグラスを合わせて覗き込むと、瞳に映ったのは太陽と重なる月。
「綺麗……」
三日月の形をしたそれを目にして素直に感動を口にしたあたしに、理人さんがクスリと笑った。
「後20分くらいしたら、リングが観られるはずだよ」
「はい」
それまでベランダで過ごす事にして、二人で何度もグラスを覗き込みながら他愛のない話をしていた。
起きたばかりの頃には昨夜の緊張の余韻が残っていたけど、いつの間にかそれを忘れるくらい笑顔で過ごしていた――…。