甘い誓いのくちづけを
車に乗ってすぐにこれからどうするのかを尋ねようとすると、それよりも先に理人さんが口を開いた。


「今日、泊まって行くよね?」


「え……?」


「だって、明日は休みだし」


運転中の理人さんの横顔を、思わず眉を寄せて見てしまう。


「……そんなに警戒しなくても、今日はこの間みたいな事はしないから」


「……本当ですか?」


「信用されてないね、俺……」


理人さんは苦笑したけど、あたしにとっては笑い事じゃない。


「だって……」


初めて彼に抱かれたあの翌日、あたしは自力で歩くのが難しいくらいフラフラだった。


それなのに…


その日も更に理人さんに抱かれて、それから数日間は普段は使わない筋肉達の痛みに悩まされ続けたのだ…。


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