甘い誓いのくちづけを
あたしの真意を探るような表情をしていた理人さんが、程なくしてフッと笑みを零して頷いた。


「うん、そうだね」


優しい表情は、きちんと理解してくれた事を物語っている。


それなのに…


「2年近く付き合っていたのにあんな終わり方は悲しいし、ちゃんと誤解が解けてお互いに前に進めるのはすごくいい事だと思う。ただ……」


そこで話を止めた理人さんが、何故か眉を寄せて微笑んだ。


「妬けるね……」


「え?」


「俺にこんな事を言う資格がないのはわかってる。でも……瑠花の口から元カレの名前が出るのも、それが呼び捨てだって事にも、とてつもなく妬けるよ」


ため息混じりに悩ましげに笑う理人さんがあまりにも綺麗で、思わず息が止まりそうになる。


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