甘い誓いのくちづけを

「それで、今度うちとEdelsteinが一緒に仕事をする事になって、あの日は貴島君にチェックして貰っていたあるデザイン画を取りに行ったのよ」


理人さんは、どこか諦めたような笑みを浮かべた。


「あの前日は徹夜だったから、確かに貴島君と一緒だったけど……」


それからは、間宮さんの話を遮ろうとはしなかった。


「他にも何人もの社員やデザイナーがいたし、貴島君と二人きりになる時間なんて一度もなかったわよ？」


「へ……？」


キョトンとしたあたしに、間宮さんが気まずそうに苦笑を零す。


「私も何て言ったのかまでは、よく覚えていないんだけど……。どちらにしても、瑠花さんが誤解するような言い方をしちゃったみたいね。本当にごめんなさい……」