甘い誓いのくちづけを
「今日は、一生忘れられない日にしたかったんだ」
ゆっくりと言葉を紡いだ理人さんに、微苦笑を零しながら口を開く。
「こんなに素敵な日を忘れられる訳……」
「瑠花」
だけど、あたしの言葉は最後まで言い終わる前に優しく遮られ、目の前の綺麗な顔がフワリと笑みを浮かべた。
訪れた、一瞬の沈黙。
カチリ、時計の長針が0時を指す。
子どもの頃に読んだお伽話なら、タイムリミットが訪れて素敵な魔法が解けてしまう切ない時間…。
それなのに、あたしに掛けられた魔法はちっとも解けなくて…
「25歳の誕生日、おめでとう」
見開いた瞳の中で相変わらず優しく微笑む理人さんが、言葉を失ったまま彼を見つめていたあたしの体をそっと抱き締めた。
ゆっくりと言葉を紡いだ理人さんに、微苦笑を零しながら口を開く。
「こんなに素敵な日を忘れられる訳……」
「瑠花」
だけど、あたしの言葉は最後まで言い終わる前に優しく遮られ、目の前の綺麗な顔がフワリと笑みを浮かべた。
訪れた、一瞬の沈黙。
カチリ、時計の長針が0時を指す。
子どもの頃に読んだお伽話なら、タイムリミットが訪れて素敵な魔法が解けてしまう切ない時間…。
それなのに、あたしに掛けられた魔法はちっとも解けなくて…
「25歳の誕生日、おめでとう」
見開いた瞳の中で相変わらず優しく微笑む理人さんが、言葉を失ったまま彼を見つめていたあたしの体をそっと抱き締めた。