甘い誓いのくちづけを
「あたし、理人さんには貰ってばかりですね……」


「そんな事ないよ」


呟くようにそんな事を言ったあたしに、理人さんが小さく笑った。


「ううん、いつだって貰ってばかりです。今までだって、たくさんの幸せを貰ったのに……」


心に刻まれているのは、そっと抱き締めたくなるような愛おしい記憶ばかり。


「今日もまた、数え切れないくらいの幸せを貰いました」


そこまで話した後で、ドレスのお礼を言っていない事に気付いた。


「それと、このドレスも……理人さんからのプレゼントだって聞きました。本当にありがとうございます」


「俺がプレゼントしたかっただけだよ。それに……」


満面の笑みを浮かべたあたしを見て、理人さんが唇の端だけを上げてフッと笑った。


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