甘い誓いのくちづけを
「男が女に服をプレゼントするのは、それを脱がせる為だよ」


「え……?」


「覚えておいて」


悪戯に細められていた瞳が、今度は雄の光を宿してあたしを射る。


その意味を理解した時、自分(アタシ)からその先をねだるように唇を重ねた。


しっとりとしたキスを交わし、再び引き寄せられるように唇を近付ける。


一度チュッと鳴ったリップ音が、何度も響き始めた。


『好き』と言葉にするよりも、キスをしたくて。


『愛してる』と伝えるよりも、傍に行きたくて。


今はただ、お互いの肌を隔てる布がもどかしい。


キスをしながらベッドに倒れ込む最中、理人さんのネクタイがあたしがプレゼントした物だと気付いて…


自然と笑みが零れ、また心が幸せで満ち溢れた。


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