Girl's? collection 1
いや、1人いたな。生活指導の中原が。
50代後半なのに熱血だから、毎日のようにハルカたち追いかけてるし。
まぁ、何言ってもこいつらには意味無いけど。
「ちょっと・・・!」
「ん?何、ユズ。」
オレの前で仁王立ちするユズ。
「・・・あ、えと・・・・・・なんていうか、・・・そう!わからない所あるでしょ?」
「へ?」
「あんた一応、大切なモデルだから・・・補習に引っ掛かったりして、部活で迷惑かかれたくないの!・・・・・・だから、教えてあげる・・・。」
「えっ、本当?良かった~!ちょうどわからない所あってさ。ここの数学の問題なんだけど。」
問題集を指差し、わからない所を指し示す。
ユズはすぐに「これは・・・」と説明し出す。その早さに驚きつつ、チラッとユズの顔を覗く。
なんか、
少しユズの顔が笑っているように見えた。
「いつもの仏頂面がない。」
「は?」
しまった!思わず声に出してしまった・・・。