Girl's? collection 1
「じゃあ、さっそくだけどここに座って。」
「何で?」
「もう一度モデルにふさわしいか確認するの!さ、早く。」
言われるがままに椅子に座る。
ハルカは一旦奥へ向かい、立方体のバッグを持ってきた。あれはメイクBOX?
「へぇ、男性モデルにもメイクってするんだ。」
ピクッとハルカの手が止まった。
それは本当に一瞬のことですぐに作業は続けられた。
「当たり前でしょう。あんたには絶対必要不可欠だから。」
「うわ、なんかひでぇ。」
「本当のことを言ったまで。」
この時のオレはまだ気づかない。なぜオレにメイクが必要不可欠なのか。
15分経過・・・
ハルカ「これ被って」
ナオキ「え、いやこれって・・・」
ハルカ「あと、これ着て」
ナオキ「なんかおかしい。ちょっ・・・待・・・・・・」
ナオキ「ぎゃあぁぁぁああ」
更に15分経過・・・
「出来た」
「なんだこれ・・・・・・。」
鏡の前に立たされ、今の状況をようやく理解した。
そこには女子が目を点にして立っていた。
つまり、
オレ=鏡の中の女の子
「まさか、お前が言ってたモデルって・・・」
おそるおそる、尋ねた。
「そう♪女の子の方のモ・デ・ル
つまり、女装だよね(ニッコニコ)」
満面の笑みが帰ってきた。
オレにはそれが、
「じょ、女装ーーーーー」
悪魔の微笑みにしか見えなかった。