Girl's? collection 1
みんな(ユズはゲーム中)がトランプで盛り上った頃、唐突にチョウの携帯がなった。部活の方はまぁ大丈夫なんだろう。そしてすぐに彼女の顔が明るくなる。
「来ましたわ!」
その言葉と同時にピンホーンとインターホンがなる。出迎える前にもう扉は開き、そこから入ってきたのは・・・
「ぅげ!?」
こんなの漫画の世界だろと思った。
黒いスーツ、サングラス。一糸乱れぬ動き。
「お待たせいたしました。蝶々お嬢様。」
つまるところ、それはまるでSPのようだった。それも5人も。
「"蝶"だけにお前、"超"お嬢様だな。」
「なんですの。全く面白くないですわよ。それに言っておきますけど、元々・・・羽民川家はこの街で一番権力があります。とても由所正しいのですわ。」
「はいはい。自慢はわかったよ。んで、この人たちはなんの為に来たんだよ。」
「決まってますわ。着付け役です。」
にっこり。
・・・・・・にっこり?
「あたし面倒だから普段着で――」
「いいわけないでしょっていうか、この部長が許しません。」
ユズの小言を聞き流しながら、オレは1番大事なことを気にしていた。そして事前の対策を用意した。
「そうか、じゃあオレも自分の浴衣を準備してくるわ。」
ガシィ・・・ボキッ・・・・・・。
「させるわけがないでしょ~~!!ナオちゃ~ん?」
「待てお前!肩が変な音鳴ったぞ?!そんな力で掴むなっ。」