Girl's? collection 1
うん。わかってたよ。結局はこうなるんだろ。
ただ・・・やっぱり、さ。
オレにだってプライドはあるもんで。いつも思うんだよな。
「あー、なんで女子ってこんなにスースーするもん着るんだよ・・・。」
鏡の中の(明らかに女にしか見えない)オレを見つめる。
浴衣って普通女子のを見てときめくものだろ。なんで自分まで着なくちゃいけないんだ。
「はぁー・・・。」
「自分の美しさに目覚め、うっとり見つめるナオを発見。『わたくしはなんでこんなに美しいのかしら。はぁー・・・。美しいって罪ね。』って感じ?」
「どう見てもそんなため息じゃなかっただろうが。って・・・・・・っ・・・!」
「あはっ!浴衣に着替えてみたゾ☆」
決めポーズをするサヨに思わず釘付けになる。言っておくがポーズにではない。
朝顔色の浴衣は子供っぽさもありながら、どこか大人っぽい。いつも密編みになっている長い髪は頭の上でお団子にしてかんざしで止めてあった。
はっきり言って、とても可愛いかった。これがシュンタの言っていた「ギャップ萌えぇぇ」なのだろうか。
「・・・・・・ナオ~?」
「・・・っは・・・・あ、いやなんでもない。」
「そっか~我を忘れるくらい自分の美しさに酔いしれてたのか~。冗談のつもりで言ってただけなんだけどな~。」
「違うから。オレはナルシストじゃねーー!!」