Girl's? collection 1
「うんうん。隠れナルシストなのはわかったから。」
「いや、だから違うって。」
「じゃあみんな玄関で待ってるから、早く行こう。」
スキップで行ってしまったサヨを追いかけながら、家の電気を消したことを確認。
よし、元栓も消したな。
遅いと叫ぶあいつらの顔が思い浮かぶ。苦笑しつつ、玄関へ向かう足を速めた。
「悪い。遅くなって・・・。」
「遅いですわ。」
まず口を開いたのはチョウだった。
「全くだわ。一番早く準備出来たくせに。」
「ナオには深いわけがあるんだよ。実は洗面所で・・・」
「だから違うって言ってんだろー!もう黙れ、サヨ。」
「くすん。」
「待って今聞き捨てならない単語が聞こえたわ。洗面所!?清潔感漂う洗面所で一体何をしていたというの!?」
「全く。言葉にするのもはばかられることをしていたに違いありません。おぞましい・・・。」
ギャーギャー騒ぐ中、やはりユズは何も言わない。ゲームをしているだけだ。
いつもならここらへんで「最低のカスだな。」とかいう毒舌を吐くのに。
体調でも悪いのか・・・?