Girl's? collection 1



「何で、今まで行かなかったんだ?」

「・・・。」


ユズが黙って。やっと口を開いたと思った時、



「んだよ!ちゃんと出来たじゃねーか!」

「うるせぇっ!ダメっつったらダメなんだよ。」


どこからか罵声が聞こえた。声をたどるとそれは型ぬきの屋台からだった。

そこでは高校生と屋台のオッサンが対立していた。


「だからちゃんと型抜いただろ。約束通り千円よこせよ!」

「ここが欠けてるだろうが!黙れ!」


型ぬきは型から釘か何かでキレイにぬくと型の難易度によってお金がもらえる。


「ふざけんなよ!」

「ガキがピーピー行ってんじゃねー!どーせ、ズルでもしたんだろ!お前らみたいなガキがいるからなー!この国が悪くなるんだよ」


いくら何でも祭りの日にケンカするなよ。


「行こう。ユズ・・・・・・・・・ユズ?」

ユズからの返答が無くて、振り返ると・・・

彼女は顔を真っ青にしていた。


「・・・ぁ・・。ごめん!」


そう行って、ユズは走り出した。



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