Girl's? collection 1
side ナオキ
「くそっ、どこ行ったんだよ。ユズは・・・。」
いきなり走って行ってしまったユズ。
追いかけようとしたけど、すぐに人混みに紛れてしまった。
携帯にかけたがつながらない。
あの時の顔が頭から離れない。
「あー。もう」
とりあえず探す。探す。探す。
屋台の後ろ。
駅内。
もちろん人混みの中にいないか、しっかり探した。
それでも、見つからなかった。
「あと、は・・・あそこか。」
石畳の階段を登る。
さっきからヅラが邪魔で邪魔で仕方ない。しかも暑い。
汗が止まることなく、流れ出る。
神社が見え始めて、ようやく見つけた。
ベッドホンが大きいのですぐにわかった。
ユズは神社の階段に座って、自分の肩を抱いていた。
そのまま小さくなって消えてしまうんじゃないか、と思った。
「ユズ・・・。」