Girl's? collection 1
side ユズ
「・・・・・・。」
何で・・・何でこの人がいるんだろう。
そして、はっ、と気付き、後ろを向いて顔を擦った。
相変わらずナオキは変な顔をしている。
「・・・何でいるの。」
思ったままを口にする。
それくらい彼がいることが不思議だった。
彼は「ええっと」と頬をかいた。
「いきなり走ってどっか行くんだ。こっちだって探すに決まってるだろ。」
なぜか頭はボーッとしていた。
「ん。」
「お前さ。大丈夫なん?」
「は?」
あぁ、泣いていたことか・・・。
「別に。」
「・・・・・・あのさぁ・・・。無理するなよ。」
「してない。」
「いやいや、絶対してるから。最近ユズつまんなそうな顔してる。今日だってそう。ずっとウォークマン聞いてただろ。」
「だから何。」
先ほどから素っ気ない態度しか取れない。