Girl's? collection 1


side ナオキ


正直何を言えばいいのかわからなくなった。内容が壮絶だったから。

「ユズ。」

「さて。話はすんだ。戻らないとあいつらが心配しそうだ。行くぞ、変態。」


わざと明るい声。
立ち上がったユズは急ぎ足でオレの横を通りすぎた。

・・・パシッ。

半ば無意識にユズの手をつかむ。だが、


「嫌っ!」


明らかなる拒絶だった。
すぐに彼女は謝った。そして小さく震えていた。


「ごめん、今はちょっと無理だわ。・・・・・・あとさ――」


そこでようやく彼女は振り返る。


「もう・・・あたしに優しくしないで。」




その時のオレはどんな顔をしていたんだろう。もしかしたら泣いてたかもしれない。怒ってたかもしれない。1つだけ確信したのは、きっと情けない表情だということ。


対照的にユズは笑っていた。
泣きながら笑っていた。

ベッドホンと浴衣が合わないように、それはユズには似合わないものだった。




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