Girl's? collection 1
廊下を歩きながら、ふと違和感に気づいた。
な、なんか見られてないか自意識過剰?
女子にも男子にも視線を感じる。中には顔を赤くしている子もいた。
「もう注目の的になってるし・・・(笑)さすが私がメイクしただけはある」
あーすごい恥ずかしい。本当は男です、とか死んでも言えないな、こりゃ。
顔を少し下げた。
―――――――――――
そしてついに・・・
ついに着いてしまった。
「じゃあ、行くよ。がに股禁止だからね。」
「ハイハイ。」
ガララ・・・
扉が開く。その光景はまさに―――
―――カオス。
「ハルカ様ーーー遅かったですね。チョウチョウ心配しましたわ」
扉を開けた瞬間、やけにフリフリしたやつが出てきた。
「んあーーーそれユズのだったのにぃ」
中を覗くと大きなヘッドホンを付け、PSPで何かゲームをしてる女子。
そしてもう1人。この中で唯一普通の格好をしていた。2つわけた長い三つ編み。丸いレンズのメガネ。そして長机に雑誌を広げなにやら真剣に読んでいた。ガリ勉なのか?
それが日常なのかハルカは気にする様子もない。フリフリ女に後ろから抱きしめられた状態で、口の横に両手を添えた。
「はーい、みんな注目ーー」
全員がしぶしぶ動きを止めた。ただベッドホンをしている女子だけは聞こえなかったらしく、ハルカからそれを外された時にようやくこちらを見た。
「新入部員が入りました。ナオちゃんでーす」
わざとらしい紹介。
「じゃあ、とりあえず自己紹介しよっか。じゃあチョウからっ!」