Girl's? collection 1
それから10分後。
唐突にドアが開いた。
「入っていいわよ。」
ハルカがにっこりと微笑み、オレを呼んだ。
「ビフォーアフターチャララ~チャチャラララ~チャラララララララ~。」
某番組のテーマソングを歌うサヨ。
「メコちゃん。はい、鏡。」
メコもまだ自分の姿を見てないようで恐る恐る手鏡を受け取った。
鏡を見てからの数秒間、メコの目は行ったり来たりを繰り返し、そしてようやく鏡に映ったそれが自分だと理解した。それほどまでに彼女はキレイになっていた。
「えっ、・・・・・・これがわたし?」
いつもの長い前髪は、チョウの言っていたように可愛いらしいピンで止めてある。
ボブの髪は緩めに巻かれてふわふわしており、童顔の彼女によく似合っている。
化粧もしたのかいつもとか違う雰囲気を持っていた。
また、白いワンピースにピンクのパンプス。
「・・・信じられない。」
メコはそう言って、被服室内にある大きな鏡の前に立った。
「・・・わたし・・・。」
「どう?あなたの中で何か変わった?」
満足げなハルカ。
その質問にメコは笑って、
「・・・はい。なんだか、やれそうな気がします。」
その表情を見てハルカも頷いた。