Girl's? collection 1
次の授業は生物。移動教室だった。親友であるシュンタと共に向かう。
「あ~生物とかマジたりぃ・・・」
ぼやくシュンタをよそに、廊下を歩くオレ。
閑散とした廊下。冷たささえ感じてしまうこの空間に、無意識にため息をついてしまった。
――葉月高校
それは最近出来たばかりである進学校。
制服はリボンもネクタイもない、無地の紺色のブレザー。女子は髪が肩までかかるようなら、必ず結ばなければならない。男子も基本短髪。ピアス等のアクセサリーなんて言語道断。
いくらなんでもダサ過ぎる。
今どきバイト禁止等の真面目過ぎる規則に生徒たちはうんざりしているはずだ。
バイトについてはもちろん隠れてやる人もいるけど、オレはそこまでしようとは思わない。金はないけど。
とにかくこの学校は束縛が激しいのだ。
さて、話は戻り・・・。
一応華の高校生なんだけどさ。
オレはよく枯れてるって言われる。じじくさいっていうのかな。
ふと窓の外を眺めた。
四角に切り取られた空。
ぼうっとそれを眺める。
その時だった。