Girl's? collection 1
「何やってんだよ。」
呆れたような、少し怒ったような声。
そこにいたのは、ウチの学校の生徒。
きれいな黒髪。
整った顔立ち。
それに引き締まった体。
そうだ、この人「早坂ナオキ」君だ。
「すいません、この子オレの連れなんで。」
それを聞いて、
「ちっ、男連れかよ。」
「行こうぜ。」
男たちはすぐにどこかに行った。
早坂君はわたしに近づいて、
「大丈夫?」と尋ねた。
わたしは腰が抜けて立てなくなっていた。気が緩んだことで、どんどん視界が歪んでくる。
「あ・・・。」
気がつくと、泣いてた。
「ごめっ・・・・・その、気が緩んで――」
ぽんぽん・・・
頭に暖かい手。
早坂君は優しい顔でわたしの頭を撫でていた。
「泣いて、いいよ。誰にも言わないし。・・・・・・ゴメン、もうちょっと早めに来れば良かった。」
早坂君の言葉に思わず泣いた。