Girl's? collection 1
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数時間後・・・ホテルにて。
部屋割りは前日にくじ引きで決まっていた。同室は萩原 郁斗【ハギハラ イクト】という同じクラスの男子だ。お調子者で男女ともに仲がよく、みんなからイクと呼ばれている。
そんなイクとホテルの一室に荷物を運びながら彼が呟くように言った。
「あー・・・楽しみだなぁ。これから・・・。」
「何が?」
「肝試しだよ。き・も・だ・め・し!聞いてなかった?」
「えっ、聞いてない。」
「マジかよ。どんだけ~(笑)じゃあ、女子とペアだってことも知らない?」
「・・・・・・知らなかった。」
オレの記憶の中には肝試しの「き」の字もなかった。
「さては寝てたろ?」
「おう(即答)」
はぁ・・とため息を疲れた。
「1回しか言わないからな。このホテルから少し先に、よく出るっていう墓地があるんだ。そこで男女ペアで手錠をして墓地の奥の神社に箱があるからそこに名札を入れる。それで戻って終了、と。」
「なんで手錠すんの?」
「男子が女子置いて行かないようにだって。ま、オレにとってはラッキーだけどな☆」
「はぁ?お前本当にそういうの好きだな。」
「だってオレ男子だしっ!」