Girl's? collection 1
真っ暗で何もかもよく見えない。
2人である程度歩いた後、金属音とともに手錠が外れていた。
「あれ?」
隣の彼女を見ると針金片手にしれっとしていた。
「お前が外したのか?」
「重いだけだし。邪魔。必要最低限の時以外はあんたといたくない。」
わーひどい言われよう。
「わかったわかった。オレもあんまり近づかないから安心しろ。」
「・・・・・・」
暗い夜道にやっと目が慣れてきた。
ユズはベッドホンを付け直していた。頭と同じくらい大きいベッドホン。
「なんでベッドホン付けてんの?」
「・・・・・・」
あれ?無視?
まあいっか。嫌われたんじゃしょうがない・・・。
周りの林がザアザアなった。
まだ墓地は見えない。
結構遠いな。
ザアァァァ・・・
一際強い風が吹いた。
木が大きく揺れる。
「うわー強い風だなぁ・・・そういや、ユズはこうい――」
――ドン・・・。
「っ」
本当は『ユズはこういうの平気なの?』と聞こうとしたのだが、驚きすぎて何も言えなくなった。