《短》エイプリールフールに桜の木の下で
…………………。
「……………え?」
「だから、今日は4月1日!エイプリールフールでしょ?俺はそんなの引っかからないよっ?」
そう言う恭太の顔は、残酷な程に無邪気で、言い返す言葉どころか、声が出なかった。
「じゃあ、俺を騙そうとした仕返し!」
「え?」
そう言って恭太は、私の腕を引っ張って、私を優しく包み込んだ。
パニック状態に陥った私を慰めるように、ふわふわと髪を撫でながら、耳元で優しく囁いた。