金持ち女VS貧乏男

第十一章 友達以上恋人未満

あの、忌まわしい事件から数日後のコンビニ。


『なぁ直美、いつになったら日本酒呑むんだ?』

ギクッ!

“事件”があってからも毎日のようには、牛乳を買いに、ここへ来てた。
お互いに意識しないようにしてたのか、あくまで“事故”として割り切ってたのか。


何事もなく今日まで来てたのに。

嫌な事、思い出しやがってこの…。

『な、何の事?』

とりあえず、とぼけてみた。が…。

『ほらよ~、前に高い日本酒あるから呑もうって言ってたじゃん』


テ、テメーが呑みたい、て言ったんだろ!
私が誘ったみたいに言うな!

クビしめるぞ!


はぁ…。


あきらめた私は、来週、自宅で呑もうと約束をし住所を教え、コンビニを後にした。


まったくもう…。
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