金持ち女VS貧乏男
『そっかぁ…仕方ないね。諦めるわ。まぁ久しぶりに帰るし、母さん自慢の栗きんとんでも食べながら事情話すわ。なんかゴメンね』


『え?栗きんとん!?』


栗きんとんがどうかしたのだろうか。

『うん。栗きんとん。どしたの?』


彼が息を荒くしてるのが電話越しにわかる。


『く、栗きんとんって言ったらお前!お、お節料理の王様じゃねぇか!』

な…
なんで栗きんとんが王様なのよ…

『お前ち行ったら栗きんとん食えるのか?』

コイツのいやしさと言ったら…


『まぁ食べれるけど、ダメなんでしょ?友達と遊ぶから』


そう言ったが電話の向こうは静かなままだ。


『もしもし?』


返事がない…

またイッちゃったの!?


はぁ…もう…嫌。
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