answer
0.少女

叩かれても殴られても、酷い事たくさんされても、別れたくなかった。

多分、世の中のDV男と別れきれない女は皆口を揃えて言うと思う。

どうして別れないのか。


「好きだから…」


私の発言に英璃はため息をついた。

元を辿れば、彼女があの人と私を引き合わせたというのに。

指先でストローを弄る。



「じゃあ、まだ別れないの?」

「……うん。」


彼女が何を言いたいのかは、よく分かる。

私の赤紫に変色した頬の一部を見つめる。

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