今さらなのよ!
書状には、山畑商事代表取締役 山畑英幸という名前が書いてあり、隆祐へのメッセージが書いてあった。
『親愛なる山野辺隆祐くん。いや、次期イプリファ帝国皇帝 リナク・イプリファ・フィガースくんと言った方がいいのかな。
私は元、宇宙警備隊に所属していた父を誇りに思っていた人間です。
過去形なのでわかると思うけれど、父は先の戦争でもうこの世にはいません。
君もそんな私と立ち位置としては変わらない存在なのだろうと理解しているつもりだ。
正直、厄介な身の上なのだと思う。
君の存在は知っていたし、それなりに監視もさせてもらってきたが、王家にまつわる能力が目覚めたのだそうだね。
そろそろ、直接君に問わなくてはならなくなったと思って質問させてもらう。
君はわが社で一会社員として日常を過ごしたいと思っていますか?
それとも、自分の国家をこの星もしくは、他の星で形成していこうと思っているのでしょうか?
わが社の社員としての人生を送るのなら、私も含めて、我が山畑一族が全力でバックアップしようと思っている。
もちろん、会社のために役立ってもらわなければ困るけどね。
そして、こんなことは考えたくもないが、君がこの星を占領または滅ぼしてしまう存在になろうとしているのならわが社をあげて、君をつぶさなくてはならなくなってしまう・・・。
その選択はしてほしくない。これは私個人の意思でもある。
ここまで目を通したら、君の得意な方法で返事をよこしてくれ。』