今さらなのよ!

すぐに思っているくせに!という怒るリアクションを読んだ隆祐だったが、沈みきった悲しいかすみの表情に驚いて、すぐに言葉を変えた。



「ごめん、そんな顔しないで。
冗談のつもりで言ったのに・・・君には大変なことなんだね。
ごめん、すいませんでした。」



かすみは背中を向けると、店の奥へと走っていってしまった。

隆祐はかすみの心に傷をつけたのだと落ち込むしかなく、先程のかすみの言葉の「死にたくない」という部分を気にしながら職場へともどっていった。



2日後、隆祐は兄の隆一からかすみが2日間学校を欠席していることをきかされた。



「そ、そんな・・・。」



「おまえ、何かあったのか?
あのコと何かあったのか?
会ったのか?

何を言った?何かしたのか?」



「俺は何も知らない。
欠席も知らなかったから驚いただけだ。
2日前に食べにいったときは笑ってたから・・・」



隆祐は2日前のことを兄に嘘をついた。
最初は笑ったけれど、あとで泣かせてしまったことを言うわけにはいかない。
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