今さらなのよ!
名前を呼んで近づこうとしたとき、喧嘩をしている男子が急に隆祐の方へと接近し、隆祐の体にドン!と殴られた側の男子の体がとんできて、隆祐が階段のある方へと飛ばされてしまった。
「しまった・・・。うわっ(これじゃバランスとれない!落ちる。)」
足がしっかりと着かず、後ろへと転がり出したとき、隆祐の真上をひらりと風が通り抜け、階段の踊り場で転がる隆祐をバシッと体ごと停めた人物がいた。
はっと目をあけた隆祐は苦笑いしながら、停めてくれた人物にお礼を言った。
「やっぱり君だった。ありがとう・・・。
かすみちゃん。」
「今度はストーカーなの?
あんたには会いたくなかったのに。」
「でも、助けてくれた。
パンツが見えるのもかえりみず、飛び越えて行ってくれた。」
「フン!命がけで私のパンツが見たかったわけでもないわよね。」
「傷つけたから・・・俺は君の心を泣かせたから。
どうしても許してほしくて。」
「私はそんなにやわじゃないのに。」