今さらなのよ!

隆祐は笑って春川食堂を出て、会社へともどっていった。


そして1時間後くらいに隆祐はふと自分にも能力があるのだから・・・と思いかすみの顔を思い出して頭の中でかすみの名前を呼んでみた。


(かすみちゃん・・・聞こえる?またバカなことしてって笑われるかな。
かすみちゃん・・・まさかと思うけど、聞こえたら返事してくれないかな。)



「まさか、いきなりじゃ無理だよな。
一時的に記憶がもどったというだけ・・・えぇ!?」



(隆祐さん、ほんとオバカ。あはははは。仕事さぼって何やってるの?
わざと無視してよっかと思ったけど、隆祐さんが泣いたらかわいそうだからお返事してあげることにしたよ。あははは。)



(おい・・・でもびっくりだな。意思だけで通じた。
これでいつでもかすみちゃんと以心伝心していられるかと思うと楽しいや。)



(やだ!隆祐さんエッチなこと考えてるもん。)



(なっ・・・なんでそうなる。べつにのぞいてるわけじゃないし、かすみちゃんが思ってることを読んでるわけでもないのに。)



(嫌なの!横着されてるみたいなのは嫌なの。
相手の目を見てお話しないのは失礼よ。)



(わ、わかったよ。急用なとき以外、呼びかけないようにするから・・・。)
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