今さらなのよ!

「保健室に行って傷を先に治療してもらった方がいいですよ。」



「お、そうだね。ありがとう・・・助かったよ。
余計なことかもしれないけど、僕もこのことは言いふらしたりしないからね。
女の子なんだから、傷つくよな。
けど、恩人には違いないんだから、ありがとな。」



(うふふ・・・先生は優しいなぁ・・・。)



(優しいだけが取り柄かもしれないからな。)




(まっ!その声は隆祐さんね・・・盗み聞きはやめてって言ったのに。)



(さっき、隆祐さんって呼んだだろ~が!)




「(大丈夫・・・隆祐さんのお兄さんだもんね。・・・)」




(あっ!それは・・・)



かすみは先程の状況を隆祐に説明せざるを得なかった。



(兄貴まで世話になってしまったね。ありがとう。)
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