今さらなのよ!
隆一はにこっと笑って
「みんなお見通しなんだね。
そんな感じで隆祐はお見通しされてるわけだ。」
「えっ?私はべつに隆祐さんとは何でもありません!
お店の常連さんではありますけど・・・」
「そっか。初めて日常会話ができたね。
ありがと・・・じゃ、また明日。」
「先生はどこか行かれるんですか?」
「ああ、駅の南のとこの南高で研修があってね。じゃ。」
「はい、さようなら。」
かすみはそそくさと帰ってから、店の手伝いを始める。
「おい、今日は少し帰りが遅かったな。
オトコでもできたのか?あははは」
「もう、何言ってんの。お父さんったら。
そうよ、すっごい男前なんだから、思わず帰るのも遅れちゃうわ。」