今さらなのよ!

隆祐は自分のベッドに仰向けに倒れ込むと、久しぶりにかすみに語りかけてみた。


(かすみちゃん・・・ずっと呼んでくれてたのに返事しなくてごめんね。)



するとすぐにかすみから返事があった。



(隆祐さん!どうして・・・どうして今になって・・・。)



(兄貴が告白しただろう。そして君はこたえてくれた。
だから、今になってしまった。

俺は兄貴にこの世界で生かしてもらったから幸せになってもらいたくてさ。
もちろん、かすみちゃんにも幸せになってほしい。
かすみちゃんは兄貴の話をしたら、とても照れくさそうだった。

俺だけが両方の思いを知っていたから、気を遣ったんだぜ。)




(そうだったんだ・・・。それでわざと返事くれなかったんだ。
そこまで気を遣ってくれなくてもよかったのに。

まだ私は生徒だから、先生とおつきあいなんて・・・できないし。
お店に来てくださいとは言ったのよ。

でも・・・。)



(でも・・・?どうした?)




(来られたらどうしていいかわからないの。
緊張して何も言えないかも。)
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