今さらなのよ!
かすみの足が片方ずり落ちた状態で、かすみの体が落下せずに止まった。
かすみがまばたきをするまでの間に、隆祐が教室のカーテンをかすみのお尻に巻きつかせ、落下をはじめるときに、ぐいと屋上へとひっぱりあげられた。
「俺は皆の前には出るわけにはいかないから、このままどこかにジャンプする!
俺にしがみついてて。」
隆祐はカーテンを巻いたままの状態でかすみを抱えて、ジャンプした。
学校の屋上ではかすみがいなくなったことが発覚し、少し騒がしくなりかけたが、かすみが携帯電話で友達に連絡をいれたことで、大騒ぎにならなくて済んだ。
かすみと隆祐は体育館の体育倉庫に居た。
「どこも怪我はないか?」
心配そうに声をかける隆祐にかすみは手をあわせて頭を下げた。
「ごめんなさい。ごめんなさい・・・。
私、隆祐さんにすごい迷惑をかけて・・・。
ほんとにごめんなさい。
お仕事の途中だったんでしょう?
突然、呼びだして・・・私は。」