今さらなのよ!
かすみはクスクス笑ってしまった。


(それじゃ、まるで来年隆祐さんのお嫁さんになってるみたいな答えよ。)


(えっ!!!!そ、それは・・・うーーーーん。あの・・・)



(うちはお姉ちゃんが実業家志望の男性と結婚するとかしないと、私が食堂のおかみさんになっちゃうと思うの。

べつにそれが嫌なわけじゃないけど、店を継ぐ前に少しだけ夢に向かってみたいなって思うんだ。)



(かすみちゃんのやりたいこと?)



(うん、セイナさんを見て思ったんだけど、あんなイケメンモデルさんや美人モデルさんにカッコよく来てもらえる服を作ってみたいなって。

学校でもね、私は服飾の授業を受けてるの。
第一線じゃなくてもいいから、小さなファッションショーで私の考えた服を着てもらえたら・・・って思うの。

まぁ、夢だけどね。あははは。)



(いいと思うよ。その年ですごいやる気あってとってもいいよ。
俺なんか、高3のときってやること浮かばなくて三流の大学をとりあえず受験して、兄貴にふらふらしてるってよく言われたよ。)



(そうなの!隆祐さん、王子様だからもっと志高いのかと思ってた。)



(王子じゃないって。あいつらが勝手に言ってるだけだ。
それとも、かすみちゃんは俺が王子じゃないとダメ?)
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