今さらなのよ!
盛名はいきなり、隆祐に気弾をたたきつけたが、瞬時に隆祐はその場から消え、盛名の後ろで声がした。
「セイナくんはほんとにせっかちだなぁ。
誰かに見られちゃったら、やばいって。」
そう言いながら隆祐は盛名の脇腹に手の先を当てがっていた。
盛名の出方1つで、手が刃物になっていたかもしれない。
(これが王子の能力か・・・。こんな短期の間に!)
(驚いたかい?かすみちゃんに覚醒させられてから、力を制限したり封じる方が正直つらいくらいなんだよ。)
(おい!意識の中まで入ってくるな。)
「あ、ごめんよ。かすみちゃんとはこんな感じでいつもしゃべってるものだから。」
「それってプライバシーもないってことなんじゃ・・・。」
「そんなことはないって。勝手に風呂の中とか寝てる姿とか見たりしないし、健全なお付き合いしかしてないから。」
「はぁ・・・。貴様は。わかった・・・あははは、特訓のお相手は俺がやっておくよ。
ご指名にあずかり光栄に存じますってか。」