今さらなのよ!
かすみはひとりを全力パンチでふっとばし、もうひとりと戦っていた。
「はっ・・・はぁはぁ・・・。人間なのに、しぶとすぎるわ。」
疲れをまるで感じていないかのような戦い方に、かすみは何か人を操る能力を持っている者が近くにいるのではないかと心を落ち着かせた。
しかし、2人を相手に集中することもできず応戦しながら早く2人をノックアウト状態にしなければと焦り始めていた。
「これで!!おりゃあーーーー!」
ひとりが倒れて動かなくなった。
「よし、もうひとりの方も気絶させてやるわ。」
そう叫んで拳をあげた瞬間、かすみの体はどこからともなく現れたもうひとりの見知らぬ男に後ろから羽交い絞めされ、殴るはずの男はナイフを振り上げていた。
「もう、ダメ・・・。」
そう思って目をつぶったかすみだったが、知った声がつらそうに命令することに従っていた。
「うう・・・力持ちだけを頼む。つぶすんだ・・・。早く・・・」
羽交い絞めした男を全力でぶちのめすと同時にかすみは父の経営するラブホテルの部屋へとテレポートしていた。