今さらなのよ!
「春川食堂の春川かすみちゃんっていうんだ。
元気があって素直ないいコだ。」
隆祐がかすみの名前を言った途端、兄の隆一が声を荒げた。
「なっ・・・!春川だと。
超がつくほど女に興味のないおまえがどうしてそこまで!」
「そりゃ、食堂の客としてご飯食べてたら偶然な。
おやじさんとしゃべってて娘が帰ってきて、あっ!!なんてな。」
「なるほど、そういうことか。
食堂で食事するのはかまわないが、春川かすみには近づくな。
あのコの担任は俺だからな。」
「はぁ~~!?そりゃ、偶然・・・。
近づくなって・・・。
べつにとって食ったりしないし、店の看板娘なんだからご飯時が楽しいかな~なんて思ってるだけさ。」
「看板娘だと。そんなわけない。
あの娘はふだんはラブホテルで働いているからな。」
「げっ、ま、まじ?
そんな感じにぜんぜん見えないけど・・・それにもしそれがほんとだったらどうしてやめさせないんだ?
担任なんだろ?」