今さらなのよ!
傷口がふさがった隆祐は思わず、かすみに抱きついた。



「俺を好きになって・・・。今すぐにじゃなくてもいい。
兄さんが好きだった君にずっと言えなかった。
看板娘である君に会いたくて、毎日食堂に通って・・・。

会えないときは君の情報だけでもほしいと思ってた。
こんなに女に夢中になったのは始めてだ。
しかも、もうおっさん呼ばわりされても不思議じゃない俺がこともあろうに女子高生に入れ込みすぎって。」



隆祐はかすみの耳元で苦しそうにつぶやくと、かすみは隆祐の顔をのぞきこみながら質問した。



「女子高生じゃ、まずいことなの?」



「いや、それは・・・かすみちゃんが困るんじゃないかと思って。」



「どうして?大金持ちのおじいさんのところでもお嫁にいけるわ。」




「えっ・・・!?どうしてそんな発想が、出てくるわけ?」




「極論に決まってるじゃない!
財産狙いでおじいさんとでも結婚はできるんだから、お互い好きな2人が結婚できないわけないじゃない!って・・・。」




「はぁ・・・!!?今、結婚って言った?
かすみちゃんの中では俺って・・・どういう存在なの。

俺は結婚してもいいと思ってるけど、かすみちゃんはそんな急なこと言われても困るだろ?」



「困らないけど。」



「え・・・・・・・・・・・・。君って人はどういう・・・!?
ちょ、ちょっと待ってね。俺に少し時間をくれないか。
頭の中が整理できてないのかもしれないし。」



隆祐は異常に額から汗が出るばかりだった。


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