今さらなのよ!
隆祐はすぐにかすみの腕に何か呪文のようなものを唱えると、後ろからかすみに抱きついた。
「きゃああああ!ひどいわ。腕がぜんぜん動かないじゃない!」
「ごめんね。こうでもしないと俺ぶっとばされちまうからさ。
これじゃ兄貴と何ら変わりないか・・・。
外でだったら腕を封じなくても、すばやさで俺が上回れるんだけど、さすがに部屋ではね。
もちろん、嫌だって言われたらこれ以上のことはしないから。」
「わかってるわ。隆祐さんいつもそうだもん・・・。
私が何でも望んでも気を遣う人だもん。」
「はぁ・・・何を望んでるの?」
「あ・・・・・。なんでもないから。」
「なんでもないことないだろ。どこまでなら・・・いいの。
あ、言うのがはずかしい?
俺はすぐにでもキスしたいけどいいかな。
それと・・・さ。キスしちゃったらその後は・・・説明できない。」
そんな会話とキスを交わしながら、同棲生活をする日々。
もちろん、まだぐっすりと寝るベッドは別の部屋である。