今さらなのよ!
かすみが行方不明なまま、途方にくれる隆祐。
「どうした?助けもない。GPSもわからない。わかっている事実は男の大学生に送ってもらったというところまでだ。」
翌日、隆祐は仕事を休んで、近所を捜し歩いた。
(かすみちゃん、返事をしなさい。何かあったの?)
お昼を過ぎた頃、ふらふらになって帰宅した隆祐が見たものは、肩や首筋にたくさんのキスマークをつけられたかすみが入り口で横たわっていた光景だった。
「な・・・。ウソだろ。かすみちゃん、しっかりしろ。
起きるんだ!おい!」
「ん・・・。あ・・ん・・・。」
頭を押さえながらかすみが目をあける。
そして、しばらくしてかすみはその場から逃げようとした。
「待つんだ!」
すばやさで隆祐に勝てるわけもなく、家の中にひきこまれる。