今さらなのよ!
(そっか、記憶がないから困らせてしまったね。ごめんよ。
俺が焦り過ぎた。記憶がなくて不安なのに・・・同じ屋根の下にいるからっていやらしいことを考えてしまったり・・・。
かすみにとってはそれどころじゃないのにね。
でも、もう限界。明日から3日ほど出張なんだけど、それから1週間ほど友人のとこでも厄介になって気持ちをきりかえてくることにするよ。)
「いや、・・・出ていったらダメ。傍にいてくれなきゃやだ。」
(かすみちゃん。ほんとにごめん。でも俺はこのままじゃ君にとりかえしのつかないことをして傷つけてしまう。
それだけは・・・それだけはしちゃいけない。)
「いいの。それでもいいから・・・私を嫌いにならないで。
記憶はないけど、わかるの。
私は隆祐さんを愛してる。すっかり忘れて何も出ないのに愛してるの。
すごくおかしいでしょう?
もう、わけわかんない。こんなこと言ったら頭が壊れてるって思われちゃう!」
「かすみ!君の気持ちは受け取らせてもらう。
罪悪感がないわけじゃないけど・・・心のままに・・・それでいい。
俺も今思う心で伝えるから、体の痛みは許してほしい。
いや・・・ほんともう限界だ。心細そうなかすみを抱きたくてもう・・・。」
隆祐は背後にいるままでかすみの胸に手を滑り込ませた。
「はぁ・・あん・・・ああっ」