桜色の恋愛 【短】


でも、別れた方が君のためにもいいと思った。


君にはもっと似合う人がいると思ったから。


これが、一晩でまとまった考えだった。


呆然とする君の唇に自分の唇をそっと重ね、
その場を立ち去った。


最初で最後のキスは涙の味がした。

きみにネックレスを渡したのはもう1度会えるかな、なんて思ってたから。


この日私は名前も知らない彼を思い続けると決めた。

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