ヒ-ロ-なんていらない
待合室でぼんやりと一人座っている。


「すぐ終わるから、帰らないで待ってて。」


そう彼が言ったから。


夢なのかな?


この間も夢で彼に会ってたから。


あれから、あたしの心は彼にとらわれていた。


あまりにも突然で、思いがけなくて、


あたしは彼とどんな話をいたらいいんだろう。


頭を抱えていたあたしの薬指には


違う男から貰ったダイヤが光っていた。
< 113 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop