ヒ-ロ-なんていらない
「ヒ-ロ-は、姫をお城に残して新しい冒険に出かけるのでした。」

「何?。」

「前に人気だったアニメのパ-ト2が始まったのよ。」

「ふ-ん」

「そのアニメの始まりがここから始まるの。

 でね、残された姫はお城で他国の王子様と結婚するの。」


「ヒ-ロ-はどうしたの?」

 「そんな事も知らず、旅の途中で出会ったヒロインと恋愛しながら旅するの

 よ。」

「宝君だったらどうするの?旅に出てヒロインとランデブ-?


 城に残って結婚を阻止する?」


「どうして?俺?」


「だって宝君はあたしのヒ-ロ-だから。

 あたしをお城に残してくと政略結婚させられちゃうのよ。どうする?」


「俺ヒ-ロ-じゃないし、旅も興味ないけど?

 穂香ちゃんは政略結婚なんかしないでしょ?」


「いいわよ、どうせちゃんと考えてなんかくれないって分かってたし。」

なんか、くだらなくって訳の分かんない会話しちゃったなあ。

アニメの話とかって、宝っくん引いちゃったよね。


「余分なこと考えるくらいだったら、長文でも解きなね?

 ほら、こことここ違ったから直して。」


いつだって、あたしを子ども扱いする。


宝君に恋愛の対象として見てもらいたい。


あたしは焦れていたんだ。

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