ヒ-ロ-なんていらない
あたしは宝君の胸に飛び込んで、

ぎゅっと抱きついた。

そして、

「あたしが宝君をしあわせにできるの?」


そういった。


小さいころから我慢してきた宝君


辛い時に辛いと言えない宝君。


寂しい時平気というと宝君。


でも、あたしには自分を見せてくれた。


だからこそ


傍にいて幸せにしてあげたかった。


それすら、許されなかったあたし達


信じてた。あたしが宝君の唯一無二であることを。


みんながあたしは戻らない恋を待ち続けてる


ヒロインのように言っていたけど


違うんだよ。


ホントはあたし、宝君を守るヒ-ロ-になりたかったの。




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